ゆっくりとしたパルスを持つ星
2011年12月20日

星が燃料を使い果たすと、へんなことが起こります。それは、燃料が単に光と熱をつくるだけではなく、星がつぶれるのを止めてもいるからです。それは、この新しい写真の右側の明るい白い星が、すでに直面している問題です。

巨大な星が燃料をすべて使い切ったとき、外側のガスの層が爆発(ばくはつ)します。これを超新星爆発といいます。一方、星の中心部は爆発したあとも生き残りますが、それ自身はつぶれ始めます。中心部に残ったものを小さく小さく押しつぶしていきます。これが、この写真の左側にある明るい星に起こったことです。

つぶれた後、小さくなった星は中性子星と呼ばれます。中性子星は太陽の約2倍の重さを持っていますが、それが直径24キロメートルの大きさの球につめこまれているわけです。その大きさは太陽より約6万分の一のせまい場所です。

電波で観測される、ある中性子星は回転しながら、北極と南極方向から強力な光線を放出するものもあります。こういうタイプの中性子星をパルサーといいます。灯台の明かりのように、回転するにつれて私たちの方を指すときのみ、パルサーからの光線が見えます。

ほとんどのパルサーは非常に速く回転し、一秒間に何回か回転します。しかし、この写真のパルサーはもっとゆっくりしていて、18分に1回しか回転しません。ゆっくりと回転している理由は、天文学者にとってはまだナゾです。

知っ得ダネ

天文学者がパルサーと呼ばれる天体から来る光の、定期的な信号をはじめて発見したとき、どういう仕組みなのか分からなかったのです。実際に、宇宙からの最初の光の信号は、エイリアンがこの信号を発信していた可能性があると考え、「リトル・グリーン・メン」というあだ名で呼ばれました。当時の宇宙人は、アニメ映画「トイ・ストーリー」にも登場する、小さな緑色をしていると思われていたからです。

This Space Scoop is based on a Press Release from Chandra X-ray Observatory .
Chandra X-ray Observatory
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