重力と共にあらんことを・・・
2012年12月17日

この写真にある美しい銀河は、「しし座の三つ子銀河」という3つの銀河が重力で引き合ったもののひとつです。その完ぺきならせん形は、となりの銀河によって引っぱり出されたものです。右側のがもっと長いことがわかりますか?これは、三つの銀河が常におたがいを引引き合っているからです。

重力は天文学について語るときになくてはならないものです。というのも、私たちの宇宙を形作る上で重要な役割を果たすからです。重力は、重さを持つ天体がおたがいを引きつけあう力です。そして、重力があるからこそ、地球が丸いにも関わらず、地球の反対側の人たちが地球から落ちなかったり、地球からすべって宇宙に放り出されないのです。天体が重くなればなるほど、その引きあう力は強くなります。これが、地球上の重力は月よりも強く、人々が月で軽く感じる理由です。実際には約6倍軽くなります。これはまた、宇宙飛行士が惑星や星から遠くはなれた宇宙で、うかぶことができる理由でもあります。

重力は人類を地球上にとどめるだけでなく、太陽を中心に太陽系内の惑星をも引きとめています。私たちの銀河である天の川銀河のガスやチリ、そして何百万個の星々をもあわせて引きとめています。銀河でさえ、宇宙をさまよっているわけではありません。共に引き合っている銀河群もあります。天の川銀河は銀河群に40個以上の銀河の一つです。しし座の三つ子銀河ははるかに小さく、わずか3つの銀河しかふくまれていません。その全体像が右下の写真です。

知っ得ダネ

重力と磁力をごちゃ混ぜにしないで下さいね。磁力は、物体をたがいに引き付けることができる目に見えない力でもあります。ただし、たとえば鉄といった特定の素材でしか働かず、物体同士をおしはなしたりすることもできます。

This Space Scoop is based on a Press Release from Chandra X-ray Observatory .
Chandra X-ray Observatory
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