特異銀河アトラス
2013年6月21日

  もしもあなたがいつもスペース・スクープを読んでいるならば、宇宙は考えられないくらいに広くて大きいということを知っているでしょう(私よりもあなたがもっと大きな想像力を持っていれば、話は別ですが)。ですから偉大(いだい)な天文学者たちが、私たちの銀河が宇宙のすべてかどうかということについて、100年ちかく前までずっと論争(ろんそう)していたということは、ちょっと驚(おどろ)きでしょう? このいわゆる「大論争」は、1920年代にエドウィン・ハッブルが、アンドロメダ銀河は私たちの銀河とはちがう別の銀河だということを証明して終わりになりました。

  それ以来、私たちは宇宙には何十億!もの銀河があることに気づきました。そしてそのどれもが何百万個もの巨大な燃えている太陽によってできているのです。そのようなとっても多くの銀河のなかでは、変わったものもでてきます。1966年、ホルトン・アープという天文学者は、これらのはみ出しもののカタログを作ることにしました。そして彼は『特異(とくい)銀河アトラス』を作りました。彼はそのカタログにのせる銀河として、変な形に見えるものを選びましたが、その後それらのほとんどは、銀河どうしが衝突(しょうとつ)して一つになっているものだとわかりました。

  この鮮明(せんめい)な画像は、アープのカタログの一対の銀河の例です。二つの銀河がおたがいに近づきすぎると、それらはおたがいの重力によって引きあいます。そしてそれぞれに劇的(げきてき)な変化がおこります。ある場合には二つが一緒になって一つになり、別の場合には二つとも引きさかれてしまいます! この写真の中央下は、青色のねじれた形の「ペンギン」というニックネームの銀河です。それらはもともとはきれいな渦巻(うずまき)形の銀河でした。このペンギン銀河は、この写真で明るく白い長円形として写っている宇宙仲間の重力によって引きさかれてきたのです。このペアー銀河の写真は、本当のペンギンが卵を安全に守っている姿ととってもよく似ていますね!

知っ得ダネ

  私たちのとってもとっても広い宇宙の、本当の広がりを明らかにした人としては、エドウィン・ハッブルほど衝撃(しょうげき)を与えた人は歴史上だれもいません。彼は私たちの銀河以外に他の銀河あることを証明しただけでなく、それらの銀河がお互いに動いて、はなれて行っていることを証明したのです!

This Space Scoop is based on a Press Release from ESA .
ESA
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