天文学者が「ちり」の謎を解決か?
2014年7月9日

138億年前、歴史の中で最も重要なできごとがおきました。ビッグバンをきっかけに宇宙は急激に成長をはじめました。

ビッグバン後のつぎの瞬間には、宇宙はとても熱くて、霧がかかっていました。100万分の数秒で、宇宙は冷えて、物質の材料をつくる環境にぴったりあった状況になりました。

約40万年後に、ヘリウムと水素が、最初につくられました。これらは、今でも、宇宙の中でごくごくありふれた物質です。そして、160万年後には、重力の引き合う力によってガスの雲から星や銀河が生まれました。

水素やヘリウムより重い物質(炭素・酸素・鉄など)はすべて、星の命がつきようとするときに星の中心で作られて、星の死とともに宇宙全体に飛び出していったものです。このようにして生まれた物質が、私たちのからだ全体を作る材料なのです。

これまでわからなかったことは、これらの材料がどのようにして、それらがつくられるきびしい環境によってこわされることなく、宇宙塵(うちゅうじん:宇宙に分布する固体粒子のこと)の粒子にかたまることができたかということです。なんと、私たちはいま、その答えに一歩近づいているのです!

天文学者はSN2010jlとよばれている超新星を調べていました。そして、激しい爆発のわずか数週間後に、超新星についてこれらの重い材料のできぐあいをなんとか測ることができました!この発見は、わたしたちの宇宙で最も基本的な成分がどのようにつくられるか知るための大きな第一歩となりました!

知っ得ダネ

ロウソクからのすすは宇宙塵にたいへんよく似ていますが、すすの粒子は宇宙で見つかるものにくらべ10倍以上大きいのです! 

この記事はESOの提供によります。

This Space Scoop is based on a Press Release from ESO .
ESO

Kenichiro Takashiba / Friend of Nishi-Harima Astronomical Observatory

写真
印刷用ページ

もっと知りたい方へ

スペース・スクープとは何?

天文学の発見

つぎの宇宙探検家を励ますこと

スペース・スクープのなかまたち

お問い合わせ