かげ絵のように浮かび上がる銀河
2020年11月23日

ブラックホールは宇宙のモンスター、ちかよるものは何でものみこんでしまう食いしんぼうです。 このモンスターは自分のまわりをまわっている円盤(えんばん)に、恒星(こうせい)やガスを引っぱりこみます。こうしてえさを食べると、ものすごいエネルギーが生まれ、ブラックホールの中にすいこまれるガスを高温に熱し、そこから強い光線が出てきます。

この円盤は地球からあまりにも遠いので、天文学者たちが円盤についてくわしく知るのはほとんど不可能です。ところがある協力者とハッブル宇宙望遠鏡のおかげで、IC5063という近くの銀河にあるブラックホールの円盤のなりたちを見ることができるようになりました。

光線と影(かげ

ハッブル宇宙望遠鏡はいくつかの細い光線と影が、活動銀河IC5063の明るい中心部から出ているのを観測しました。この現象の原因のひとつとして考えられるのは、ブラックホールのまわりをとりかこんでいる円盤の成分であるチリが、影を作っているというものです。チリのすきまを通りぬけた光が、この写真の中に見える光線を作っています。ハリウッド映画のオープニングで見たことがある、空をてらすあの光線ににていますね!

めずらしい発見

天文学者たちは何年間もこの銀河を観測してきましたが、おどろきの発見をしたのは科学者ではないふつうの人でした。アメリカ、カリフォルニア州のアーティスト兼アマチュア天文学者であるジュディ・シュミットは2019年12月、ハッブル宇宙望遠鏡の銀河の画像を調べている時にこの暗い影を見つけました。彼女はよく、ぶあついハッブル宇宙望遠鏡の写真集をながめては、美しい絵に仕上げることができそうな画像がないかと探していたんです。

ジュディ・シュミットの発見とハッブル宇宙望遠鏡が念入りに観測したおかげで、今では天文学者たちはこの銀河の中心から発する明るい光線と暗い影を、くわしく研究することができるようになりました。

写真提供:NASA, ESA, STScI and W.P. Maksym (CfA)

知っ得ダネ

ハッブル宇宙望遠鏡の長さは13.1mで、重さは11t、大きなカバ3頭分くらいの重さなんですよ!

この記事はハッブル宇宙望遠鏡の報道発表によります。

This Space Scoop is based on a Press Release from Hubble Space Telescope .
Hubble Space Telescope
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