暗黒物質は宇宙全体に発見されています。天文学者たちは目に見えるふつうの物質よりも暗黒物質の方が4倍も多いと考えています!
どれだけ宇宙が大きいかって考えるのは、とても難しいです。たとえば地球は大きくて広い場所のようにみえますが、一番近い恒星(こうせい)である太陽の中には、百万個の地球をつめこむことができるでしょう。そして太陽といったら、わたしたちがいる銀河、つまり天の川銀河にある何千億個もの星の中の、たった一つにすぎません。天の川銀河はどうかといえば、近くにあるおよそ四十個の銀河のグループの中の、ただの一つの銀河です。宇宙は、とっても大きな広い場所のように見えてきますね!
この新しい写真は、私たちがいる銀河のグループとはちがう、もっと大きな銀河のグループ、パンドラ銀河団というものです。この写真は宇宙のすごく広い部分を写しているので、グループ内の一つ一つの銀河は、白いひっかき傷のように見えているだけです! でもパンドラ銀河団のなかに実際にあるものを考えるとき、これらの銀河はほんのちょっとしたものでしかありません。パンドラ銀河団には熱いガス(ピンク色の部分)や、まったく光を放たない、私たちには見えない不思議なものもあるのです! 天文学者たちはこの目に見えないものを、“暗黒物質(ダークマター)”と呼んでいます。
暗黒物質は、目には見えないのですが、天文学者たちはそれが周りにあたえている影響(えいきょう)を観察して、宇宙のどこにあるのかを探っています。ちょうどソファーのクッションがへこんでいたら透明(とうめい)人間がそこに座っているのがわかるようにね。天文学者は、この写真では、物質があるところはどこでも、それが目に見えるものでも目に見えないものでも、何かがあればそこは青色で表しています。なにも銀河がないところで青色のところがわかりますか? そこにあるのが暗黒物質です!
天文学者たちは暗黒物質について知りたいことが、まだまだたくさんあります。ですからこのような新しい写真は、とっても貴重なのです。
暗黒物質は宇宙全体に発見されています。天文学者たちは目に見えるふつうの物質よりも暗黒物質の方が4倍も多いと考えています!