暗い惑星(わくせい)を研究するとっておきの方法
2012年6月27日

天文学者たちは、遠くの恒星(こうせい)のまわりを回る惑星からのわずかな光を見るために、新しい技術を使っています。これはすごいですよ!というのも、惑星は恒星よりもはるかに暗くて、恒星の光の中にまぎれこんでしまうからです。明るい部屋にいて、暗やみでそっと光るオモチャを見ようとするようなものです。

太陽系以外にある惑星のことを、天文学者たちは系外(けいがい)惑星といいます。すでに、800個ほどの系外惑星が発見されています。これらの惑星はたいへん暗く、遠くはなれているので、望遠鏡を通して直接見ることはほとんどできませんでした。かわりに、天文学者たちは、系外惑星が恒星の前を通り過ぎると、恒星からの光がどれくらい暗くなるか、または系外惑星の重力の引きこみによってどれほど恒星がふらつくかといったような、手がかりを探すことによって、これらの系外惑星を見つけました。

天文学者は恒星の前を移動する系外惑星についてたくさん学ぶことができます。たとえば、恒星から出た光がまっすぐ地球に届くとちゅうで系外惑星の大気を通過するために変化することです。天文学者は、恒星から届いた光の中にかくされた、惑星の大気のメッセージを読み解くことができるのです。

しかし、この方法には問題がひとつあります。恒星の前を通過する惑星は遠い恒星と、惑星、地球が完全に一直線に並ばなければいけないので、まれにしか起きないからです。

しかし、今や天文学者たちは、恒星にまぎれることなく、惑星からの暗い光を取り出すことができる、たくみな新しい技術を思いつきました。かつて直接撮影(さつえい)されたいくつかの系外惑星とはちがって、天文学者はこの新しい方法を使って系外惑星からの光を研究することができるのです。つまり、これらの遠い世界の多くで、惑星の大気や環境(かんきょう)はどのようなものかを知ることができるようになりました。

知っ得ダネ

もし遠くの惑星にいるエイリアンが私たちの太陽系を観測したとすると、地球は太陽よりも100億分の一ほどの暗い天体になります。

This Space Scoop is based on a Press Release from ESO .
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