時には、答えがすごく簡単にみえる質問をすることで、科学者たちが宇宙の仕組みに関する大切なことを理解するのに役立つことがあります。

たとえば、夜になると空が暗いのはなぜでしょうか？あたりまえのように思えるかもしれませんが、この質問はかつて天文学者たちの頭を悩ませました。夜は、地球が太陽に背を向けている時だと知っていました。しかし、彼らはまた、宇宙が永遠に続いていると考えていました。宇宙は無限大でした。しかし、宇宙が無限だったら、夜空のすべてのすきまをおおうだけの星があり、結果､非常に明るくなるはずです。

なぜ無限大にひろがる宇宙で、夜空全体をおおう星があるのか​​をわかるためには､木のおいしげった森の中心に立っていると考えてみてください。今度は、適当な方向を向いて、一直線に歩きます。森が永遠に続くならば、あなたが選んだ方向に関係なく、最終的にどこかで木があなたの進路をふさぐと予想されます。その木は非常に遠いかもしれませんが、あなたが選んだ道のまんなかに1本の木がなければ、それはそれでおかしいですよね。

夜空のことに戻って、一部の天文学者たちは、もともと、この新しい写真に見られるような大きなチリの雲が、夜空を暗くするために、星からでたたくさんの光を隠すことができると考えました。でも、天文学者たちは現在、宇宙が結局は無限大ではないということを知っています。そして、これが夜の空が暗い理由になります。

だから、この話でいいたいことは、教室ではこわがらずに質問しようと手をあげましょう。ばからしい質問というのはありませんから。良い科学者になるためには、あなたの周りの世界について質問し続けてくださいね。 

この記事は、ESO（ヨーロッパ南天天文台）の発表報道によります。