別の研究では、科学者たちは、同じ円盤には数千の地球上の海洋に相当する十分な水が入っていることが分かりました。
この写真のオレンジ色の雲は、中央の星が作られてから残った材料でできた円盤(ばん)です。こういった種類の円盤には、惑星(わくせい)を作るための原材料がすべてふくまれています。しかし、天文学者たちが、この円盤を作ることができる惑星の数を知りたければ、円盤の重さを知る必要があります。
この円盤の重さをはかることは、たいへんむずかしいことです。円盤の多くはガスでできており、大部分は「水素」というガスです。このガスは簡単に見ることができません。そこへは体重計を持ちこもうとしても、宇宙は大きすぎます。私たちが想像することができる最高の技術を使っても、太陽にいちばん近い星、プロキシマ・ケンタウリ星へ飛んでいくのに約85年かかります。これは、天文学者たちがたいへん創造的でなければならないということです。
天文学者たちの簡単でかしこい方法は、私たちの近くの星ぼしを見ることです。近くの円盤は、遠くはなれた円盤よりもはるかにくわしく見ることができます。天文学者たちは、たくさんの近くの円盤を研究したのち、これらのすべてのタイプの円盤にたいへん役に立つ共通のパターンがあることをつきとめました。「ふつうの」水素ガスのひとつぶひとつぶについて、「重(じゅう)水素」という特定の気体が存在したのです。
重水素は遠くはなれていても検出しやすいので、これは天文学者にとっては非常に幸運でした。遠くの円盤のふつうの水素の量をはかることができるということです。円盤内の他のすべての材料の重さにふつうの水素を加えることによって、円盤全体の重さが正確に分かりました。
写真の中の円盤には、太陽系の8つの惑星すべてを作り上げるのに十分な量、いやもっと多くの材料がふくまれていることが分かりました。実際に、この星の周りの円盤は木星くらいの惑星50個分の材料を持っています。そして、それぞれが地球1000個分に見合うくらいの惑星なんです。
別の研究では、科学者たちは、同じ円盤には数千の地球上の海洋に相当する十分な水が入っていることが分かりました。