星にねがいを・・・
2014年11月26日

観察している場所が暗ければ暗いほど、夜空は明るく見えます。

この驚くべき写真は、どんな街や都会からも遠く離れた地球上の辺ぴなところ、アタカマ砂漠の望遠鏡で撮影されました。願かけ井戸星団(NGC 3532:Caldwell 91)の明るい星をうつしたものです。そして、願かけ井戸の底できらめいている銀貨ににているので、この名前になりました。

この写真ような星団では、同じガス雲から、すべての星が同じ時期に生まれます。たとえば、この星団のすべての星は、およそ3億歳になります。願かけ井戸星団は、およそ400個の、たくさんの赤や青の星の混り合ったものです。これらの星の色から、私たちはこれらの星がどれくらい重いかもわかります。

より重い星たちはより熱く、より明るく燃え、より軽い星たちよりもずっと早く燃料を使いはたします。このことから、私たちはこの写真の、より赤い星がより巨大であるということができます。これらの星たちは現在、赤色巨星(せきしょくきょせい)というみずからの進化の最終段階にいます。青ければ青いほど軽い星たちは、まだその星の一生のとっかかりにいます。

星団でなかで最も重い星たちは、この写真には写っていません。そんな星たちは短い寿命をさっさと生きて、ずいぶん昔に強れつな超新星として爆発していたのです。

知っ得ダネ

わたしたちの銀河系では、星団がどこに見つかったかで何歳くらいかわかります。老いた星団の方が、若い星団にくらべ、銀河系の中心から離れたところで見つかることが多いのです。

この知っ得ダネの記事は、ESOからプレス・リリースによります。

This Space Scoop is based on a Press Release from ESO .
ESO

Kenichiro Takashiba / Friend of Nishi-Harima Astronomical Observatory

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