中性子星はとっても強くおし縮められているので、ほぼ完全な球形です。もしも表面にとっても高い「山」があるとしても、それはわずか5ミリメートルの高さにしかなりません!
宇宙にあるいろいろなものは、いつでも見たままがすべて、というわけではありません。時にはそれが本当は何であるかをちゃんとわかろうとすると、たった1つの天体でも、とっても長い間研究しなければなりません。
今回、アメリカ国立電波天文台が発表した新しい発見は、33年もの長い間の疑問に答えがでるかもしれないと期待されています。
ぎゅっとつまった天体
とても重い星はその一生の終わりになると、光りかがやく超新星(ちょうしんせい)ばく発を起こします。星の外側は、ばく発でふきとばされますが、星の中心にある物質はそれ自体がつぶれてしまいます。その結果、ギュッとかたくつまったボールができます。そしてブラックホール以外では宇宙のなかで最も密度の高い天体、中性子星になります。
超新星のナゾ
今回、科学者たちは、超新星1987Aの残がいの中心に何があるかという、古いナゾが解けるかもしれないと期待しています。この爆発(ばくはつ)がおきたのは 1987年でした(それで超新星1987Aといいます)。それは夜空の中で最も明るいばく発でした。その時からずっと科学者たちは、ばく発のあとに残ったものの中にできているはずの、小さな天体を探していました。
この超新星ばく発がおきたとき、科学者たちは、中性子星ができたという証こを見つけることができませんでした。それで、もしかしたらつぶれてできたのは中性子星ではなく、ブラックホールかもしれないと疑問になったのです。そのため科学者たちは、この超新星ばく発のあとに本当は何ができたのか、それを知る手がかりを、30年以上にもわたって待っていたのです。
小さなまるいもの、ブロブ
最近、アルマ望遠鏡が、今まであるかないかわからなかった中性子星があるという、初めての証こと思えるものをつかみました。望遠鏡でさつえいされたその新しい画像は、とってもはっきりしているので、超新星の中心のほこりっぽいところに、熱い「ブロブ」が写っているのがわかりました。 この小さなまるいもの、ブロブは、周りのチリやガスよりも明るくて、その位置も、中性子星ができると考えられた所にちゃんとあるのです。
もしもこれが実際に中性子星であると確認されれば、それは私たちが知っている中で一番若い中性子星と言えるでしょう。本当にそこに何があるのか、それがわかるのに役立つより多くの手がかりが明らかになることを期待して、天文学者たちは引き続きこの長年のナゾを研究し続けます!
画像提供:アメリカ国立電波天文台、米国北東部大学連合、米国国立科学財団、B.サクソン
中性子星はとっても強くおし縮められているので、ほぼ完全な球形です。もしも表面にとっても高い「山」があるとしても、それはわずか5ミリメートルの高さにしかなりません!