これまでのところ、市民が天文学の研究に参加する「裏庭の世界」プロジェクトの熱心なボランティアたちが、太陽系の近くで1,500こ以上の褐色矮星をすでに発見しています。
宇宙はたいへん大きいので、時にはおどろいたり、新しい発見が私たちの私たちの裏庭から見つかったりします。天文学者チームは、温度の低い小さな褐色矮星(かっしょくわいせい)として知られる約100この新しい天体を見つけ、まさに新しいおどろきや発見をしました。
恒星になれなかった天体、褐色矮星
天文学者たちは、褐色矮星のことを「恒星になれなかった天体」といっています。その大きさは、太陽系で最大の惑星である木星のような巨大惑星と、小さな恒星の中間あたりにあります。しかし、太陽のような星とはちがって、内部のガスが核融合(かくゆうごう)という方法で星の材料が変化し、エネルギーを出しはじめるほど十分には高温になりません。その代わりに、星ができた後、褐色矮星はそのまま色あせて冷えていきます。
表面の温度が低いため、これらの天体はあまり明るくありません。このため、天文学者がこれらの星を見つけるのは非常にむずかしくなります。そのため、どちらかというと太陽系の近くの褐色矮星を探すのです。
宝さがし
太陽系にもっとも近くの冷たい褐色矮星を見つけるために、アメリカ科学財団の国立光学・赤外天文学研究所(NOIRLab)の天文学者とボランティアによる世界的なネットワークが「裏庭の世界」(英語名:the Backyard Worlds)プロジェクトという名前ではじまりました。この大規模なチームは、褐色矮星や惑星の小さな動きを探すために、望遠鏡でとったたくさんの写真を注意深く調べます。今日、プロジェクト・チームは太陽系の近くでおよそ100この新しい褐色矮星を発見したと発表しました。
発見された新しい褐色矮星の多くは、すごく冷たいものでした。そのいくつかは、私たちの地球と同じような温度です。このくらいの温度であれば、地球でも見られるように、水でできた雲もあるかもしれません。
今回の新しい発見で、最も近いものでは太陽からおよそ23光年のきょりにあります。そして、発見された褐色矮星の多くは、約30〜60光年のきょりにあります。
これからも、私たちの近くに意外な発見があるかも知れません。いまから楽しみですね。
画像提供:NOIRLab / NSF / AURA / P.マレンフェルドさん 謝辞:W.ペンドリルさんへ
これまでのところ、市民が天文学の研究に参加する「裏庭の世界」プロジェクトの熱心なボランティアたちが、太陽系の近くで1,500こ以上の褐色矮星をすでに発見しています。