ペガスス5という名前は、ぺガスス座で発見された5番目のわい小銀河であることからつけられました。
天文学者の国際チームが、私たちから250万光年以上もはなれたアンドロメダ銀河のすみに、わい小銀河(数十億個以下のこう星からなる小さな銀河)を発見しました。ものすごく見えにくいこの小さな銀河「ぺガスス5」を初めに見つけたのは熱心なアマチュア天文学者で、DESIレガシー画像サーベイから送られてきた画像のデータを見ている時にしみのようなものを発見したのです。後になってそれが、かすかに見えるわい小銀河であることがハワイのジェミニ北天文台の観測によって確認されました。
ジェミニ北天文台の観測によると、ペガスス5には水素やヘリウム以外の、普通の銀河に見られる元素(炭素や酸素や鉄など)がほとんどありません。そのため天文学者たちは、この銀河はとても古くて宇宙の初期にできた化石のような銀河であるかも知れないと考えています。
とても見えにくい銀河はとても古い銀河で「宇宙化石」なんです。というのもそれらには、宇宙で最初に恒(こう)星たちが生まれたときのヒントがかくされているからです。これらの「化石」は計算から予測されるほどたくさん見つかっていません。それほどたくさん存在しないということは、宇宙や暗黒物質についてこれまでにわかっていることを見直す必要があるかもしれません。
しかしこの古くてかすかな銀河を見つけるのは大変むずかしい仕事です。銀河を見つけてその距離を測るのに使われる明るい恒星はそう多くありません。でもこれらの銀河を調べれば、銀河がどのようにできるのか、そして暗黒物質についての私たちの知識が正しいのかがわかるのです。
画像提供:ジェミニ天文台・米国立光赤外線天文学研究所・全米天文学大学連合
画像処理:T.A. Rector (アラスカ・アンカレッジ大学/NSF’s NOIRLab) M. Zamani (NSF’s NOIRLab) & D. de Martin (NSF’s NOIRLab)
ペガスス5という名前は、ぺガスス座で発見された5番目のわい小銀河であることからつけられました。
この記事は米国立光赤外線天文学研究所の報道発表によります。