2005年1月14日、ホイヘンスという探査機が、土星の衛星タイタンに着陸しました。これは今までに最も遠い宇宙での着陸です! ホイヘンスは着陸した場所の写真をとり、天文学者たちにこの別世界のようすを初めてチラッと見せてくれました!
天文学者たちは土星最大の衛星(えいせい)、タイタンのくわしい地図を作るため、6年以上もさつ影してきた写真をまとめています。2004年7月から土星軌道(きどう)に乗ったカッシーニ探査機がそれらの写真をとったのです。
天文学者ステファヌ・レ・モエリクさんは、地図づくりにどうしてこんなに時間がかかったのかを、次のように説明しています。「カッシーニは衛星タイタンの周りではなく、土星の周りをまわっているので、平均して月に1回しかタイタンの観測はできません。ですからタイタンの表面は、毎年少しずつわかってきたのです。」
タイタンは土星の月の一つですが、私たちの月とくらべるとずいぶん様子がちがいます。天文学者たちは、タイタンはこおった世界で、水のかわりにメタンという化学物質の雨が降ると考えています! またタイタンにはガスの厚い雲があり、その下がどうなっているかがわかりにくいのです。しかし探査機カッシーニには赤外線カメラがあるので、厚い雲があってもタイタンの表面の写真をとることができます。
天文学者たちはカッシーニが写した大量の写真を注意深く組みあわせて、ちょうどジグソーパズルのように一枚の地図を作らなければなりませんでした。しかし、写真には光の当たり方のちがいもあり、組み合わせは難しい作業でした。これはつながる部分が、例えばとなりよりも暗かったりしていて、一つながりに見えないようなことがあったからです。天文学者たちはこの問題をなんとかしようと、一枚一枚の写真の明るさを注意深く調整したのです。
タイタンの地図は、今日、フランスでの重要な天文学会議で発表されました。この会議は世界中からおよそ1,400人の天文学者たちが集まり、最新の惑星(わくせい)研究を共有します。この会議のその他のニュースは、このリンク先(英文)でごらんください。
2005年1月14日、ホイヘンスという探査機が、土星の衛星タイタンに着陸しました。これは今までに最も遠い宇宙での着陸です! ホイヘンスは着陸した場所の写真をとり、天文学者たちにこの別世界のようすを初めてチラッと見せてくれました!