連星である「おうし座HK星」の恒星には、いずれ、それぞれに惑星が1つ、あるいはおそらくいくつかできることでしょう。でも、中には2つの恒星の周りをまわる惑星もあるのです。このような惑星を「周連星惑星」といいます。そしてこれまでにも17個ほどが見つかっています。
よく知られていることですが、私たちの太陽系の惑星、月、小惑星などの動きは、だいたい平らな面で、ちょうど回転しているCDのような、円ばんみたいな動きで太陽のまわりを回っています。 でもこのことは宇宙にあるほかの太陽系でも同じなんでしょうか?
2014年7月25日までに、1811個の惑星が、私たちの太陽系外の遠くの星を回っているのが発見されています。そしてこれらの惑星の大半は、おおむね円ばん状の軌道で、その中心にある恒星のまわりを回っています。しかし、なかには例外もあります。
きみょうな傾いた軌道で、まんなかの恒星をまわっている惑星がいくつか発見されています。私たちは、今や、これらの変なフラフラと公転する惑星たちのことが、一段とわかってきています。
私たちの太陽系では、太陽はその中心に一つだけですが、ほとんどの恒星は、連星(バイナリーペアー)といって、2つの恒星がおたがいを回りあっています。 天文学者は最近、巨大電波望遠鏡「アルマ」をつかって、おうし座HK星(HK Tauri)という連星系にある若い星のまわりにできている、2つのひどく曲がった円ばん状の惑星形成ガスを観測しています。
やがて惑星になるであろうこの円ばん状のガスは、連星のそれぞれの恒星の周りにありますが、この2つは、ほぼ直角になっています。このイメージ図は、これらの天体がどのように見えるかという想像図です。では、なぜこのように惑星形成円ばんはひどく曲がっているのでしょうか?
その理由は、2つの恒星とそれぞれの周りの円ばんが、完全に一直線になっていないからです。ですから、それぞれの恒星が重力によって、相手の恒星の周りの円ばんを引き、その相手の円ばんをふらつかせるのです。ですから、これらの円ばんの中で形づくられるどんな惑星でも、別の恒星によって影響されるでしょう。そのことがまた円ばんの軌道がかたむく原因になるのです。
連星である「おうし座HK星」の恒星には、いずれ、それぞれに惑星が1つ、あるいはおそらくいくつかできることでしょう。でも、中には2つの恒星の周りをまわる惑星もあるのです。このような惑星を「周連星惑星」といいます。そしてこれまでにも17個ほどが見つかっています。