セフェイド(またはケフェウス)型変光星は遠くの銀河までの距離を計算する手助けになるので、この星は天文学者にとって非常に重要な星となっています。
この記事はESOからの報道発表をもとにしています。
この写真は、VISTAという特別な望遠鏡を使って撮影されました。VISTA望遠鏡は、私たちが目で見ることができるふつうの光を集めるのではない、ということで特別なのです。VISTAは、赤外線という私たちが見ることのできない光で宇宙を見ます。
私たちの目で見える光(可視光線といいます)とはちがい、赤外線の光は、宇宙塵のような材料を通り抜けることができて、かくれているものを私たちに見せてくれます。
ほかの望遠鏡とおなじく、VISTAも宇宙のすてきな写真を撮るためだけに使われるのではありません。きれいな写真がとれるのは、単なるおまけです。VISTAのおもな仕事のひとつは、天の川銀河の中心にあって、可視光線を吸収する濃いチリの雲の向こうにある天体をのぞき込むことです。
VISTAは視界をさえぎられずに、はるか遠くまで見ることができ、これまでに見られなかった銀河の向こうがわの天体を見つけることができます。
ぐうぜんにも、この写真は、赤外線を使って宇宙を観察してわかったすばらしい発見のひとつになっています。
この写真にとらえられた宇宙のまさに小さな場所で、VISTAは新しく2つの星を発見しました。これらは、セフェイド変光星として知られている特別な種類の2つの星ぼしです。太陽の数千倍で輝く、巨大な明るい黄色の星ぼしです。
でも、もっと変わっていて、これらの星はゆっくり明るくなり、それから時間とともに再び見えなくなるという星として有名です。星によっては、その明るさが数日間や数ヶ月間で変化していきます。2つの新しく発見された星の明るさは11日ごとに変化します。
セフェイド(またはケフェウス)型変光星は遠くの銀河までの距離を計算する手助けになるので、この星は天文学者にとって非常に重要な星となっています。
この記事はESOからの報道発表をもとにしています。
Kenichiro Takashiba / Friend of Nishi-Harima Astronomical Observatory