天文学者は、たて、よこ、たかさ、の3次元に加え、時間を4番目の次元として考えることがよくあります。
この記事はESOからの発表報道によっています。
星が誕生しているということで有名なワシ星雲の3D写真ができました。
ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた、ワシ星雲という名の天体のこの有名な写真を見てください。あなたは、何本の柱があるかを見わけることができますか?どの柱が前にあるか、どの柱がうしろなのか見わけることができますか? むつかしいですよね。
天文学者がかかえる大きな問題は、宇宙にある天体を探検するために太陽系から飛び出すことができないということです。その代わりにできることは、立体的な3次元の天体のかわりにうすっぺらな平たい写真として、天体を見ることができます。
三次元(または3D)というのはたて、よこ、たかさのことです。まずボートの模型(もけい)を見て、それからそのボートの3D写真を見ることを想像してみてください。平たい写真よりも、模型のボートのことが、いろいろわかるでしょう。
地球上から観察しているだけなのに、立体的にワシ星雲という天文学的にも有名な天体の3D写真を、天文学者はこのたびはじめて完成させました。
ワシ星雲は、生まれたての重い星ができつつある、ガスやチリの巨大な柱のようなものからできています。まるであなたがその上を飛んでいるかのように、いま、この天体の驚くべき最新の写真を目の前で見ているように感じるはずです。
新しくできた写真を見ると、天文学者が作りあげた柱のようなものが、地球上の私たちのところからはひとつの天体の一部分のように見えるのですが、本当はべつべつに分かれた4本の柱のようなものからできていることがわかります。
天文学者は、たて、よこ、たかさ、の3次元に加え、時間を4番目の次元として考えることがよくあります。
この記事はESOからの発表報道によっています。
Kenichiro Takashiba / Friend of Nishi-Harima Astronomical Observatory