今回お話したレーザー光は、私達の目に見える可視光線(かしこうせん)のみで光っています。電波からガンマ線までの、すべての「光」まで考えると、可視光線の8倍のエネルギーが必要となります。
この記事はイギリスの王立天文学会からの発表報道によります。
皆さんは宇宙人を見つけた方がいいですか? それとも 出会わず無事に過ごしたいですか?
100年以上にわたって、私たちは小っぽけな地球の外の世界に、生命のしるしをずっとさがしてきました。私たちは、いまだに宇宙人を見つけられていませんが、宇宙は広大な場所なので、まだまだ調べなければならないところが数かぎりなく残っています。
でも、宇宙人さがしで興味ぶかい疑問がひとつわきます。もし宇宙人が、私たちを探しているのだとしたら? 私たちは、彼らに見つけて欲しいでしょうか?
すべての宇宙人がE.T.やいたずら好きの宇宙人、スティッチに似ていると想像したいのですが、地球外生命である宇宙人たちは「トイ・ストーリー」の正義の味方バズ・ライトイヤーより悪の帝王ザーグに似ているかもしれません。宇宙間を移動するのに必要な先進技術でもって、彼らは地球をむちゃくちゃにすることができるかもしれませんよ。
そこで、私たちはひとつの決断をしなければなりません。これからも、宇宙に向けて私たちの存在を伝えつづけるのか、それとも、かくれてしまって安全なままでいるのか?惑星全体をかくすことは簡単なことでありませんよね。そこで、私たちは強力なレーザー光線を使って地球の存在をかくす方法を見つけました。
他の星のまわりを回っている惑星は、あまりにも遠くはなれているので、写真にはあまりにも小さくて暗くしかうつりません。そのかわりに、私たちはうまい工夫をしてこの惑星たちを見つけています。惑星が星の前に横切るとき、星はすこし暗くなることがわかっています。
これは遠くにある惑星を見つける最もうまくいった方法です。私たちの太陽系のそとがわで、これまでに約2000個の惑星が見つかり、その半分以上がこのやり方で発見されました。
もしどこに宇宙人がいるのかわかれば、地球が太陽の前を通るとき、太陽が暗くなるだけの明るさの非常に強力なレーザー光をその方向に打ち出すことで、エイリアンが地球を見つけられないようにできるはずです。
うまく、地球の存在を隠すために、私たちは年に一度、10時間ほど、強力なレーザー光を宇宙人めがけて照射する必要があります。地球が太陽を横切るのにどれくらいの時間かかるかによりますが、国際宇宙ステーションが1年間かけて集めることができるエネルギーと同じくらいの量です。
でも、私たちが結局、危険をおかしてでも宇宙人とコミュニケーションをとると決めたなら、レーザー光はべつの使い方をすることができます。私たちは、宇宙人に情報を送るために、レーザー光を使うこともできるはずです。
でもって, あなたはどう思いますか? 私たちが、宇宙人との通信を試みるべきか、それとも彼らからかくれるべきか?さあ、あなたの答えはどっち?
今回お話したレーザー光は、私達の目に見える可視光線(かしこうせん)のみで光っています。電波からガンマ線までの、すべての「光」まで考えると、可視光線の8倍のエネルギーが必要となります。
この記事はイギリスの王立天文学会からの発表報道によります。
Kenichiro Takashiba / Friend of Nishi-Harima Astronomical Observatory