太陽系には、木星、土星、天王星、海王星の4つの大きなガス惑星があります。太陽系の外には、別の恒星のまわりをまわる1000個以上のガス惑星がすでに見つかっています。
夜明け前に目がさめて、寒い朝の霧(きり)を見たことがありますか?この霧はふつう、日の出のすぐ後、日光であたためられて消えてしまいます。もしも太陽がもっと明るく熱かったら、霧はどうなると思いますか?きっと、もっと早く消えてしまうでしょう。
生まれたばかりの星のまわりを、ガスとチリでできた円盤(えんばん)がまわっていることが多いのですが、まるで「宇宙の霧」ですね。明るく熱い星のまわりでは、地球の霧と同じように、円盤が早くなくなってしまだろうと天文学者は考えていました。しかしおどろくことに、そうではないようです。
天文学者は、24個の若い星のまわりにある円盤を調べました。そして、そのうちの3つの星のまわりに、たくさんのガスを発見しました。変だと思うかもしれませんが、これらの星はみんな、太陽の2倍くらい重い星だったのです。
この3つは、太陽よりもずっと明るく熱い星です。もっと小さくて温度の低い星のまわりの円盤には、チリばかりでガスがありません。地球の霧から予想したのと逆ですね。
ガスがどこから来るのかは、よくわかっていません。重い星は、思ったよりガスをふき飛ばす力が弱いのかもしれません。あるいはもしかすると、惑星系の外側の部分から彗星(すいせい)がやってきて、円盤にガスをあたえるのかもしれません。実際、彗星は円盤にあるのと同じガスを運ぶことがあると知られています。
いずれにせよ重い星にガスが多いとわかったことで、大きなガス惑星(わくせい)のでき方の理論が変わるかもしれません。重い星のまわりに、たくさんのガスが何百万年もいられるのであれば、(木星や天王星のような)ガス惑星ができるまでの時間がこれまで考えていたよりもっと長くかかってもよいことになるからです。
太陽系には、木星、土星、天王星、海王星の4つの大きなガス惑星があります。太陽系の外には、別の恒星のまわりをまわる1000個以上のガス惑星がすでに見つかっています。
この記事は、アルマ望遠鏡の報道発表によっています。