宇宙からやってくる光の半分は、宇宙のチリによって人間の目からかくされています! でも幸い、私たちは、このかくされた光でも見ることができる特別なカメラと望遠鏡を作りだしてきました。
宇宙の年令は、百何十億才かです。ほかの古いものと同じで、宇宙はチリだらけです。
でも宇宙のチリは家の中で見つかるようなほこりとはまったくちがいます。宇宙のチリは、人のかみの毛の幅(はば)よりはるかに小さいつぶからできていて、星々の間、宇宙空間にただよっています。
天文学者たちは、以前はこれを迷惑(めいわく)なものとみなしていました。チリは天体から発せられる光をさえぎり、宇宙をとても暗いようにしてしまい、たくさんの興味あるものをかくしてしまうからです。
しかしどんなにチリがいっぱいある星雲でも、すばらしい価値があります。天文学者たちが特しゅな赤外線カメラを使って宇宙を観察してみたら、宇宙のチリが輝(かがや)いて見えることがわかったのです。
チリの研究には、いくつかとても大切な意味があって、私たちにとっては良いことです。チリは、人間や固体の惑星、そしてそのほかの星たちができるもとなのです!
宇宙のチリは、いくつかの原子がくみあわさった分子の粒(つぶ)といっしょに、星の周りにできています。
星のなかには、その一生を残念ながらとってもはげしい終わり方、爆発して終わるものがあります。ほかの無数の星々の中で、ひときわ強く輝いて終わります。この爆発(ばくはつ)がおこると、星の中のチリのような小さな分子は、すべてバラバラになってしまいます。
ですから、最近、星が爆発したあとの残がいの中にとっても小さなチリの粒と気体の分子を見つけたときは、科学者たちはとってもびっくりしました!
科学者たちがくわしく調べていたところでは、星が30年前に爆発していました。時間たつと爆発の残がいは十分に冷えてきて、そこからは新しい分子ができることになります。その結果、ある意味、豊かなチリの工場ができるということになります。
この発見は、いいニュースですね。なぜって、ちょうど不死鳥が灰から生まれるように、死んだ星が新しい星や惑星、そして多分生命をつくるのにも役立っているのですから。
宇宙からやってくる光の半分は、宇宙のチリによって人間の目からかくされています! でも幸い、私たちは、このかくされた光でも見ることができる特別なカメラと望遠鏡を作りだしてきました。