宇宙にうかぶ、おだやかな巨人
2020年1月6日

  私たちにくらべて、いや、人間が地球上で作るどんなものとくらべても、宇宙のほとんどの天体は、とても大きいものばかりです。でもなかにはとっても大きくて、想像することさえもできないような天体がいくつかあります。

  ハッブル宇宙望遠鏡が、とても美しい、そして、とても大きなうず巻銀河の写真をとりました。

  それは UGC 2885 という銀河で、広い宇宙の中で私たちの近くに限れば、知られている銀河の中でもおそらく最も大きな銀河です。この銀河の直径は私たちの天の川銀河の2.5倍、星は10倍もふくまれています。

  でも、そのものすごい大きさにもかかわらず、研究者たちはそれを「おだやかな巨人(きょじん)」とよんでいます。何十億年も、静かに、ジッといつづけているように見えるからです。この銀河はストローから飲み物を飲むように、まわりの空間からゆっくりとガスやチリを食べ、時間とともに少しずつ成長しています。

  研究者たちは、何が原因でこんなとんでもない大きさの銀河ができたのか、いまも理解しようと努力しています。一つの手がかりは、この銀河は宇宙の中で少し孤立(こりつ)しているということです。まわりに別の銀河がないので、衝突(しょうとつ)してこわれたり、形が変わったりしていないのです。

 

画像提供元:NASA、ESA、および B.Holwerda(ルイビル大学)

知っ得ダネ

  この写真の左にあるとても明るい星は、この銀河の一部ではなく、もっと手前、私たちに近いところにあります。一方、超巨大銀河の方は、なんと私たちから2億3200万光年もはなれたところにあるのです。

This Space Scoop is based on a Press Release from ESA .
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