原始星が成長しておとなの星に進化すると、温度がぐっと上がってしまいます。そのままちぢみ続けると、原始星はより密度(みつど:物のつまった度合い)の高い熱いボールに押しつぶされます。その結果、表面は氷点下ー250°Cだったものが最大4万°Cまで高くなり、完全に一人前のおとなの星になることができます。
映画「スターウォーズ」に出てくる惑星タトゥイーンに立って、空にうかぶ2つの太陽を見ていると想像してみてください...
学校で勉強する算数の一部に図形の問題というものがあり、丸や三角などさまざまな物の形や大きさについて学びますね。惑星や中心の恒星にも、それぞれを考えるときの図形の問題があります。しかし、答えがなかなかわからないこともありますね。
天文学者は、その星がうまれた場所がどこかという、宇宙での図形の問題をとくことで、惑星が場所によってどのように作られかたが違うのかを発見しようと願っています。
恒星の一生のうち生まれたころの星を「原始星(げんしせい)」といいます。星は冷たいガスやチリのボールであり、重力の作用でつぶれようとします。まだ、その中心核(かく)はおとなの星のように熱く燃えていません。
時間が経つにつれて、このボールはちぢんでいき、まわり始めます。そして、原始星のまわりには平らな円ばんができます。恒星が成長するために、この円ばんから材料が集まってきます。このままちぢみ続けると、原始星はよりより中身のつまった熱いボールになります。
ついには、この円ばんの残りの材料は輪っかを形作ります。原始惑星系(げんしわくせいけい)円ばんという、このチリとガスの輪の中で惑星が生まれるのです。
これらの輪っかはひとつの星のまわりだけでは見つかりません。2つの星が同時に生まれ、たがいに回りあうとき、連星(れんせい)というものができます。天文学者は、惑星の約半分は連星系にあると信じています。
ジグソーパズルの異なるピースすべてを見わたす特別な宇宙の図形の問題のように、天文学者は連星系で原始星のまわりにある原始惑星系円ばんを研究しています。おどろいたことに、その答えはあまり明快でも単純でもありません。連星とそれらの材料の円ばんは常にきれいにそろうとは限らないのです。連星である2つの原始星がたがいのまわりをゆっくりとまわる時の原始惑星系円ばんでは星どうしがぴったり整列しない可能性が高いことを発見しました。
この発見によって、天文学者は、連星のまわりには不ぞろいの惑星があって、私たちが見つけるのを待っているはずだと信じています。
画像提供:NRAO:アメリカ国立電波天文台 / AUI:米国北東部大学連合 / NSF:米国光学・赤外天文学研究所、S.ダグネロ
原始星が成長しておとなの星に進化すると、温度がぐっと上がってしまいます。そのままちぢみ続けると、原始星はより密度(みつど:物のつまった度合い)の高い熱いボールに押しつぶされます。その結果、表面は氷点下ー250°Cだったものが最大4万°Cまで高くなり、完全に一人前のおとなの星になることができます。