40億年後には、天の川銀河は、いちばん近いうずまき銀河のアンドロメダ銀河とぶつかり、合体するでしょう。
街のあかりから遠くはなれ、雲のない夜に外に出ると、何千ものまたたく星が見えますね。それぞれの星ぼしは私たちが住んでいる天の川銀河の一部です。
天の川銀河の外(そと)には、無数の銀河が宇宙のはてまで広がっています。それぞれは数百万の星や宇宙のチリやガスが集まったもので、すべてが共に重力によってつなぎとめられています。
銀河にはさまざまな形や大きさがあります。天の川銀河のようなうずまき状の銀河もたくさんあります。これらはたいへんうすべったく、ふくらんだ中心の周りに巻きつくらせん状の腕(うで)をよく見受けます。「うずまき銀河」もまた、巨大なコマのように宇宙ですばやく回転します。
多数の「うずまき銀河」は、天文学者たちにとって大きななぞです。これらのうすい円盤(えんばん)はこわれやすく、他の銀河との衝突などのはげしいできごとによってかんたんにこわされます。
銀河の一生にわたって、ほぼすべての銀河が衝突の犠牲者(ぎせいしゃ)になるでしょう。これは、実際には2つの銀河がたがいにぶつかって形がくずれ、はげしく星が作られることを意味します。あるいは、2つの銀河はたがいに近づき、単に重力で引き合って、おたがいに影響(えいきょう)をおよぼすこともあります。
何年もの間、天文学者たちは、2つの同じ大きさのうずまき銀河がぶつかると、巨大なひしゃげたサッカーボールの形をした「だ円銀河」を生みだすと信じてきました。
でも、2つのうずまき銀河が1つのだ円銀河を作った場合、宇宙のうずまき銀河はどうしてこんなにたくさんあるのでしょう。数十年間、天文学者たちはこの疑問の答えをえるために、夜中じゅう考え込んできました。
さて、ちょうど先週、天文学者たちはついに答えを見つけました。新しい証拠(しょうこ)によると、このようなの衝突は実際には「だ円銀河」ではなく、巨大な「うずまき銀河」を作ることもあることがわかりました。これは、宇宙に非常にたくさんの「うずまき銀河」が、今なお存在している理由です。
40億年後には、天の川銀河は、いちばん近いうずまき銀河のアンドロメダ銀河とぶつかり、合体するでしょう。