ケンタウルス座Aがポーズをとっている!
2021年9月1日

  私たちから1,200万光年以上はなれた所にあるケンタウルス座A銀河は、わりと地球に近い銀河の1つです。それは私たちに近いというだけでなく、その大きな広がりと豪華(ごうか)な輝(かがや)きによって、南半球の夜空で一番よく研究されたきた天体です。

  ある天文学者のチームが、チリのブランコ4m望遠鏡にとりつけたダークエネルギーカメラ(かっこいい名前でしょう?!)を使って、わたしたちの銀河の“おとなりさん”の素晴らしい写真をとりました。そこには目を見張るような星々の輝きとともに、黒い巻きひげのような宇宙のチリが、銀河の明るい中心をかくしているようすが写っています。

  このチリは、はるかな昔、巨大(きょだい)なだ円銀河と、それより小さなうずまき銀河がぶつかった結果できたものです。しかしケンタウルス座Aは、ただのガスとチリというわけではありません。星が生まれ育つところ、星の保育園といってもいい銀河です。そのことは、ケンタウルス座Aの黒っぽいすじの両側にみえる明るい赤色の水素の雲と、かすかな青い星々からわかります。

  この写真をとるのに使ったダークエネルギーカメラは 570メガピクセルの画素数(訳者注:画素数は1枚の写真をどれだけ細かく写せるかという単位で、570メガピクセルは5億7000画素)で、世界一強力なカメラの1つです。よくある携帯(けいたい)電話の画素数の約50倍も強力です!  私たちが見ているこの写真は、そのすごい写真のほんの一部分、10メガピクセル分を切り取ったものです。すごいじゃないですか?

  

画像提供:セロ・トロロ汎米天文台(CTIO) / アメリカ科学財団の国立光学赤外線天文学研究所(NOIRLab)/ アメリカ合衆国エネルギー省(DOE)/全米科学財団(NSF) / 全米天文学大学連合(AURA)。   謝辞:PI:M.Soraisam(イリノイ大学アーバナシャンペーン校/ NSF NOIRLab)。   画像処理:T.A.Rector(アラスカ大学アンカレッジ校/ NSF NOIRLab)、M.Zamani(NSF NOIRLab)、D.de Martin(NSF NOIRLab)

知っ得ダネ

  ケンタウルス座A銀河は、双(そう)眼鏡や望遠鏡でも見つけやすいので、南半球での星空観測に一番見つけやすい天体の1つです。そしてその美しい色とまわりのチリのほかに、この銀河の中心には超(ちょう)大質量ブラックホールもかくれています。

This Space Scoop is based on a Press Release from NOIRLab .
NOIRLab
写真

もっと知りたい方へ

スペース・スクープとは何?

天文学の発見

つぎの宇宙探検家を励ますこと

スペース・スクープのなかまたち

お問い合わせ